視床痛での痛みの特性
視床痛の痛みは自発痛が中心ですが、これは、血管障害を起こしてから大体2~3ヶ月後から次第に発症することが多く、視床病変によってVB核内に限局して疼痛が発生します。
VB核とは末梢から来ている体性感覚情報と味覚情報を大脳皮質の体性感覚野へつなぐ視床核群のことで、その痛みは傷害側の反対側の半身や全部、一部に発生し、特に顔や手に強い痛みが生じることが多いようです。
しかしながら、その痛みはかなり耐えがたいような痛みで、締めつけられるような痛みや電気が走るような痛み、灼熱痛のようだとも表現されます。
基本的には持続痛なのですが、程度には波があって、間欠的に激痛発作に襲われます。痛みを誘発する要因としては、一般的な触刺激をはじめ、圧力や温度、四肢の動きまでも含まれ、そのため、僅かな風のそよぎや気温の変化にも影響され、他にも精神的な同様も対象となります。
又、この視床痛は位置覚と相関があるとされていて、例えば仰向けに寝ている時は大丈夫でも、置きあがったりすると痛みが出たり、歩くと痛みが出る場合があり、視床枕という視床後端部の視床枕と内側と外側膝状体を形成する視床後核群の障害が関係している可能性もあります。
いずれにしても実にささいな要因でも痛みにつながるので非常にやっかいな状態には違いありません。